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情画
第12章 レッスン
「実くん、ここがレッスンする部屋、お教室だね。開けてごらん?」
応接間より奥の部屋だ。
「先生、真っ白な部屋だね。」
「そうだ。それが大事なんだよ。絵を描くのに他の色が邪魔しないように、真っ白の中で描くんだよ。
だから、実くんもこれを被って欲しい。」
白いポンチョのようなものが渡される。
「ママのは?」
「あ…ちゃんとあるよ。」
シーツの真ん中をくりぬいたようなものを被り紐で縛るものだった。
羽織る間に先生は芍薬を花瓶に活けられた。
「先生…だから白いへんな服着てるんだね。」
「実、変なってのはおかしいでしょ。」
「お母さん、いいんですよ。
実くんは見たことない服だから変な、って言ったんだよね。」
「う、うん。」
「着物といって昔の人は皆これを着ていたんだよ。今の服は洋服といって、外国で着ている服なんだよ。」
「じゃあ、皆が日本の服を着るのをやめちゃったの?」
「そうだね。」
「先生…ごめんなさい…変なとか言って、」
「大丈夫だよ。実くん言い方で変わるんだよ。
変な服っていったら、失礼かもしれないけど、
見たことのないって言えばいいよね。」
「うん、わかった。
先生が学校の先生ならいいのになぁ」
応接間より奥の部屋だ。
「先生、真っ白な部屋だね。」
「そうだ。それが大事なんだよ。絵を描くのに他の色が邪魔しないように、真っ白の中で描くんだよ。
だから、実くんもこれを被って欲しい。」
白いポンチョのようなものが渡される。
「ママのは?」
「あ…ちゃんとあるよ。」
シーツの真ん中をくりぬいたようなものを被り紐で縛るものだった。
羽織る間に先生は芍薬を花瓶に活けられた。
「先生…だから白いへんな服着てるんだね。」
「実、変なってのはおかしいでしょ。」
「お母さん、いいんですよ。
実くんは見たことない服だから変な、って言ったんだよね。」
「う、うん。」
「着物といって昔の人は皆これを着ていたんだよ。今の服は洋服といって、外国で着ている服なんだよ。」
「じゃあ、皆が日本の服を着るのをやめちゃったの?」
「そうだね。」
「先生…ごめんなさい…変なとか言って、」
「大丈夫だよ。実くん言い方で変わるんだよ。
変な服っていったら、失礼かもしれないけど、
見たことのないって言えばいいよね。」
「うん、わかった。
先生が学校の先生ならいいのになぁ」