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情画
第12章 レッスン
「ママ、先生優しいね。」

「うん。」

「先生面白いね。」

「うん。」

「僕、絵を描くのもっと好きになりそう。」

「良かったね。」

帰り道、実はスキップしながら進んでいた。

「ただいま〜、ママ、爆弾早くお水に入れてあげて〜」

「そうだね。」

リビングのローテーブルに活けて置くと実はスケッチブックを開いて見比べ始めた。

「ママ、ご飯の支度するね。」

「うん。」

実は明かりの位置を見ながら置く場所や向きを考えていた。

そのままキッチンに入り夕飯の支度をする。

あまりにおとなしいので振り向くと、ソファーに沈むように眠っていた。

そっと毛布を掛け、頭を撫でる。

ふふっ…やっぱりそっくりね。
先生が実のことよくわかってくれるのはね…


ワタシは言葉を飲んで料理を続けた。



「実、起きて、ご飯できたよ。」

「ん〜ママ、僕寝ちゃってたんだね…」

「お教室疲れた?」

「ん…楽しかった。いっぱい習ったよね。」

「そうだね〜。いきなり絵を1枚描いたんだもん、凄いよね。」

「凄いかな〜楽しかったよ…」

「実が楽しんだなら一番だね。さてご飯にしようか。」

「うん。」
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