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情画
第12章 レッスン
「いっただきま〜す。」
「どうぞ召し上がれ。」
金曜日は主人の帰りは遅い。二人で絵やお屋敷や先生の話をしながら食事した。
実と風呂に入り、実の部屋で寝た。
主人がいつ帰ってきたかもわからないくらい熟睡できた。
週末の主人の朝は相変わらず遅い。
二人で朝食を済ませ、絵に取り組んでいた。
「おはよう実」
「パパ、おはようございます。」
「昨日、花と絵を見たけど、実のだったか…」
「そうだよ、昨日から絵のお教室行ったの。」
「面白いか?」
「うん。見て見て、この絵僕が描いたんだよ〜」
「凄いなぁ〜先生に手伝ってもらったのか?」
「描き方や見方は教わったけど一人で描いたんだよ〜」
「へぇ〜凄いなぁ〜
楽しいなら良かったな。頑張れよ。」
「うん。」
絵を覗くでも子供の視線になるでもない会話は、殺伐として続かなかった。
実は苦労したところなど話したそうだったが、主人はそんな様子に気づくこともなかった。
趣味が違うから仕方ないのかもしれない。はて、主人の趣味って何だろうか…
そんな話をしたことすらなかった。
実は宿題に取り掛かっていて、花の重みを付けるのに工夫していた。