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情画
第15章 手紙
『お父様が一番お怒りなのはタトゥーのことだと思いますが、私にとって愛の象徴、そして本当の愛を貫き続けて欲しいと願いを込めて痛みに耐えました。』

「先生、IとYって私達のイニシャルじゃないですか?」

「あぁ…そのようですね。」

何とか返事は貰えたものの機嫌は治っていなかった。

『タトゥーを入れることで私に大きな変化がありました。
彫師のボブとその恋人で医者のジョンと出会えたのです。

今二人は私の大事な人で、二人にとっても他の二人は大事な人です。』

「いずみ…僕は育て方を間違えたかな…理解できないよ。
男同士のカップルの仲に割り込んだと読めるんだけど…」

「そ、そのようですね。」

『三人の誰かが欠けても生活が成り立たないのです。
たまたま、出版に伴いステイ先にも迷惑がかかりそうなので、二人の住まいに引っ越すことにしました。

一人に絞れなくてごめんなさい。
三人で撮った写真を同封します。

ちなみに彫師のボブが白人で医者のジョンが黒人です。名前も職業もイメージが逆で面白い二人です。真ん中が私です。』

封筒に入っている写真を覗くと、先生が封筒ごと奪って写真を取り出した。
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