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情画
第15章 手紙
『お父様じゃないの?』

「はっ?」

『お母様の筈がないし、いずみさんも違うでしょう?お父様しか居ないじゃない。』

「そんな消去法ってあるか…」

『お父様、今、朝の一番バタバタしてる時なのよ。

ジョン、ガーリックチキン火を止めて…

ボブ…お味噌汁の味噌はスプーン3杯までよ。』

「じゃあ最後に、ステイ先の迷惑とは?」

『ファンレターが郵便ポストに入らなくなっただけよ。

あと髪は、写真集のおかげでイメチェン、
タトゥーはお父様たちをいつも忘れないようによ。

学校始まったら寿司バーは辞めるから…

これで文句ないでしょ?

ジョンが医者だから病気の心配もないし…

とにかく三人で幸せにやってるから…

ゆっくり話がしたいならそっちの夜の11時以降にして
いずみさんいるんでしょ?代わって』

先生が無言で受話器を渡してきた。

「もしもし…」

『いずみさん…お父様を頼んだわよ。幸せになってね。』

「あっ…はい…」

『さ〜え〜ご飯出来たよ〜』

『じゃあ…またね…』


「あっ…」

弾丸のように話して沙絵さんとの電話が終わってしまった。

「先生…」

「いいんですよ。元気で相変わらずということがわかったから…」
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