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情画
第15章 手紙
「話してから、話しても無駄な子だったと思い出しましたよ。」

「は、はい…でも、元気そうな声が聴けて良かったんじゃないですか?」

「そうですね。」

「彼らとも上手くやってそうでしたね。」

「先生が踏み台でナイスガイを捕まえると宣言して、失敗したと泣き寝入りするようなことはないでしょうね。」

「貴女もずいぶん言いますね。」

「元々カップルというところに入ったから基盤があるんでしょうか…」

「沙絵の毒舌が貴女に移りましたか?」

「えっ?」

「日本語も話せるみたいですしね。」

「朝から凄いボリュームのある食事ですよね。」

「写真集も次の予定があるらしいし、」

「有名人として帰国しそうじゃないですか…」

二人とも三人の勢いに当てられて、少し放心状態で、話しながら状況を咀嚼していた。

なにより元気そうで良かった。

改めて、帰国しない宣言を聞かされて、急かされているようだった。

「僕も手紙を書こうかな…」

「ワタシも書いていいですか?」

「もちろんです。」

先生が落ち着いてきたので一人にしても大丈夫そうだった。

実の帰りに合わせて屋敷を後にした。
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