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情画
第15章 手紙
「ここのところ疲れてませんか、しっかり食べないと…」

紅茶に夏みかんのジャムが落とされる。爽やかな香りが食欲を誘った。

「いただきます。」

シーツにくるまり先生の隣に腰掛けた。

ふわふわの卵とチキンライスを口に運ぶ。


「美味しい。」

「良かった。」

先生がとても嬉しそうに微笑み、食べ始めた。


「うん、美味しい。貴女と一緒に食べるからかな。」

「先生、なんで薬を塗るといって水だったんですか?」

「実際に薬に頼って欲しがられるのは、嫌だったんでね。

本当はアトリエにいる間に、水であると打ち明ける予定が、貴女の反応に僕が堪えられなくなってしまってね。」

「そうだったんですか…」


先生が真面目な顔で、ワタシを欲しがっていると話すので、恥ずかしくなってしまった。


「ほら、そうやって恥ずかしがるでしょう?
もっと素直に貪欲に求めてほしいんですよ。」

「は、はい。」


ワタシだって先生が欲しい。先生のすべてが…

時間が足りない…

そう思っていたのだ。

「ごちそうさまでした。」

ワタシは食事を残してしまった。

「量が多かったでしょうか。食欲ないですか?」

「食べれると思ったんですが、何だかお腹いっぱいになってしまって」
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