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情画
第16章 露呈
「ごめんなさい。嘘をついて…ごめんなさい。」

「あまり自分を責めないでください。赤ちゃんに悪い。」

「ああ…ごめんなさい。」

貴女はポロポロと涙をこぼした。

「僕が貴女をご主人から奪う覚悟をしなかったから…

沙絵との関係をはっきりさせなかったから…」

「ずっと、秘密にしておこうと思ったんです。

あの日ここを逃げ出して…妊娠に気づくまで、
先生のことを思う度に気分が悪くなり、先生を受け入れられないのだと、精神的なものだと思ってました。

しばらくして病院に行き妊娠しているとわかったんです。

主人がとても喜んでくれて、優しくなりました。

その時に、家族で暮らしていこう。実の秘密は誰にも話さないと決めたんです。」


「ご主人は二人の子供のことを知って、貴女に乱暴したんですね。」

「はい。離婚届を渡されて、出ていくように言われました。
そして最後にと乱暴に抱かれました。」

「家を出されたのですか?」

「いえ、一週間で出ていくように言われました。

そして主人ももう帰らないと言って、朝早くに実にも会わずに出ていってしまったんです。」

「じゃあ実くんは?」

「仕事で出張していると嘘をつきました。何も知らずに学校に行かせました。」
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