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情画
第17章 新芽
「いってきます。」

門を出て実を送る。
先生も見送りに出たそうだったが、落ち着くまではと門の手前までにされた。


カタカタとランドセルの音を立てて実が角を曲がる。
見届けてから門をくぐった。

「はぁ…僕も見送ってやりたい。」

先生はウズウズして待っていたようだ。

「先生、男の約束って何ですか?」

「昨日のおねしょのことですよ。
貴女に頑張るといったのにと泣くから、内緒にするって、
だから、知らないことにしてくださいね。
そう、洗濯したら病院に行かなきゃ。」

先生は家族が出来て、はりきっているようだ。


病院選びに迷う。
実を産んだところの方がいいか、別にするか…

先生は体裁など気にする必要はないからと実と同じところにするようにと勧める。

結局、勝手のわからないところよりはと、実を産んだところに決まった。

「車を持ってきますから、ここで待っていてくださいね。」

先生は門の手前で待つように言い、先に出てしまった。


「どうぞ、」

助手席のドアを開けてエスコートされる。

「車運転されるんですね。」

「意外ですか?」

「着物で絵を描いているイメージしかないです。」

あははっ…

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