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情画
第17章 新芽
「ママのしか食べたことないけど美味しいよ。今日はおにぎりが一番だけどね。」

「むむっ…
実も卵焼き好物か?」

「うん、だ〜いすき。」

「ゆうパパ、唐揚げ美味しい。秘伝のタレってどうやって作るんですか?」

「教えたら秘伝じゃなくなっちゃうから…」

「ゆうパパ、秘伝てなぁに?」

「内緒で伝えられた特別ってことだよ。」

「じゃあ僕に内緒で教えて?」

「さすが強敵、そうきたか…あはは…
男の料理の卵焼きを食べれたら教えてあげよう。」

「それ難しい卵焼き?」

「いや、僕が作るただの卵焼き。」

何でも皆で一緒にやるから楽しい。
それぞれ思い入れのあるおかずを味わいながら、笑って食べた。


「午後は沼の広いところに行ってみる?水の生き物やカルガモがいるらしいよ?」

先生がマップを広げて場所を探す。

「あっちだと思うよ。」

実が指差した。

「実、何でわかるの?」

「ママ、来るとき菖蒲の塊がないところがあったからだよ。」

「どれどれ?実、正解だね。今がここ、さっき絵を描いたところがここ、」

マップの場所と絵を描いた場所の方向を両手で示す先生。

「沼がここだから、あっち、実の正解。」

今度はマップの沼と実が差した方向を両手で示した。
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