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情画
第17章 新芽
「大丈夫だよ。」

先生は枝で筆を手繰り寄せ、拾って洗った。

「ごめんなさい〜」

「実、何にごめんなさいかな?」

「ふぇ?
筆が落ちちゃったから」

「違うよね。
危ないことして、僕とママを驚かせて…だよね。」

「あ…っあ…ごめんなさい…」

「大丈夫だよ。僕が守るから、
でも気をつけてね。」

「うん…そっか、先生はパパだから守るの?」

「違うよ。」

「カモの赤ちゃんを触ろうとすると親鳥が攻撃するって、ママが言ってた。」

「うん、でも違うよ。パパだからじゃなくて、
実が大好きで愛してて大事だから守るんだよ。

実もママも僕にとって大事なんだよ。」


「あぁ…うーん…
僕もゆうパパ大好き、ママも、だから僕が出来ること手伝いたい。」

「そうだね。大好きで大事にしあって一緒に暮らすのが家族。実とママと僕で家族、いいかな?」

「うん…パパは?」

「パパが帰ってきて、皆で暮らすようになったらね。」

「うん…」

「それまではこの三人で家族。」

「わかったぁ。」

実の表情が明るくなり、すっきりしたようだった。
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