この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
情画
第17章 新芽
先生がこっちを向いて、大丈夫だよと微笑まれる。
少しずつ自然に家族と認識していく。実が受け入れやすいように…
先生がそんな風に包んでくれていた。
「もう少しで絵ができるから、実、待っててもらえるかな?」
先生がパンを投げて、カモを呼び寄せた。
「うん、ゆうパパ、カモの赤ちゃん可愛いよね。」
「そうだね。実も可愛いよ。」
「僕は赤ちゃんじゃないよ。」
「あはは…そうだね。でも僕から見たら可愛い子供だよ。」
先生がグリグリと実の頭を撫でる。
実は照れくさそうに笑っていた。
「実、地図を見て帰り道の探検コースを考えておいて、」
「うん。」
こうして実隊長を先頭に探検隊は帰路につく。出口まで一番遠回りのコースを選んだようだ。
春から夏に切り替わる日差しの中、キラキラ光る水面、一面に拡がる菖蒲のグラデーション、新しい家族での初旅行、
この景色を忘れない。
先生がもっと深い考えで、この旅行を企画していたことをこの時は知らなかったのだ。
「ああ〜遠かった。」
「実隊長、ちょっとコースが厳しかったんですね。
あとは車で宿に向かうだけですから。」
今度は実が後ろでワタシが助手席となった。
少しずつ自然に家族と認識していく。実が受け入れやすいように…
先生がそんな風に包んでくれていた。
「もう少しで絵ができるから、実、待っててもらえるかな?」
先生がパンを投げて、カモを呼び寄せた。
「うん、ゆうパパ、カモの赤ちゃん可愛いよね。」
「そうだね。実も可愛いよ。」
「僕は赤ちゃんじゃないよ。」
「あはは…そうだね。でも僕から見たら可愛い子供だよ。」
先生がグリグリと実の頭を撫でる。
実は照れくさそうに笑っていた。
「実、地図を見て帰り道の探検コースを考えておいて、」
「うん。」
こうして実隊長を先頭に探検隊は帰路につく。出口まで一番遠回りのコースを選んだようだ。
春から夏に切り替わる日差しの中、キラキラ光る水面、一面に拡がる菖蒲のグラデーション、新しい家族での初旅行、
この景色を忘れない。
先生がもっと深い考えで、この旅行を企画していたことをこの時は知らなかったのだ。
「ああ〜遠かった。」
「実隊長、ちょっとコースが厳しかったんですね。
あとは車で宿に向かうだけですから。」
今度は実が後ろでワタシが助手席となった。