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情画
第17章 新芽
父がいない日中に母と話す。
「なんてことを…」
それきり母はしばらく口を閉ざしてしまう。
実もお腹の子供も、先生の子供であること、
真面目な母には、今まで可もなく不可もない平凡だったワタシが、何故そんなことになったのかと理解してもらえなかった。
実家に来て話すようにも言われたが、実がまだ状況を知らないことから断った。
「勝手にしなさい。」
最後はその一言で終話する。
隣で聞いていた先生は、電話を代わってもよいと言われたが、とてもそんな状態ではなかった。
「実に話が出来たら挨拶に行こう。」
先生はそう言ってくださった。
ワタシが自分を責めないようにと心配してくださる。
「誰が悪いわけでもない。誰も悪くないわけでもない。
ただ、世間から疎まれようと、僕は貴女を離しませんよ。」
その一言に支えられ、守られていた。
「ただいま〜、このままお庭の水やりしてくるね〜」
実は玄関に荷物を置いて水やりをする。
先生が決めた実の仕事を喜んでやっていた。
そのあと荷物を片付け、プリントを持ってやってきた。
「ゆうパパ、こんど学校に来てくれる?」
「何かあったのか?」