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情画
第17章 新芽
「実とお腹の子を大事にするようにと、二人の愛の力で頑張ってと…」

「僕は、実と直接ぶつかるようにと…」

「結局、家族で解決しなきゃならない問題ですものね。」

「そうですね。
そうだ、和室にこの前描いた旅行の時の絵を、皆の絵を飾りましょうか。」

「はい。」

「僕たちには絵という共通の繋がりがあるんだから。」

3人で寝る時に使うと決めた和室に旅行の時の絵を飾る。

実の筒の絵を天井から吊し、各々の絵を壁に貼る。

ワタシはスケッチブックに描いた先生と実の遊ぶ絵も外して壁に貼った。

結構沢山の枚数で、部屋全体が旅行の思い出でいっぱいになった。

「そろそろ夕飯の支度を始めなきゃ、僕が実に声をかけますね。」

「お願いします。」


嫌われようが、許してもらえなくても、僕は実の父親で、
実が嫌がろうとも、この家族でやっていくしかないのだ。

コンコン

「実、入るよ。」


「あ…先生、見ちゃだめ…」

ゆうパパから先生に戻ってしまっていたが、気づかないふりをした。

「実、見ないよ。夕飯の支度をするから、キッチンにおいで…」

実が机に向かっていて、何かを引き出しに隠していた。
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