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情画
第17章 新芽
「ママが起きれないよぉ。」

かなりグイグイ押してくるので、仕方なく寝たフリをやめる。

「おはよう…実…いずみ…」

「ゆうパパとママ、仲良しだね。」

「そうだよ。だめだった?」

「だめじゃないけど…」

そう言いながらも実は少し不服そうだった。

「わかったよ、実のママだもんね。返すよ。」

「そんなんじゃないけど…」

「やっぱり強敵だな。」

「え?」

「実も僕もママが好き。良いことだよね。」

「先生…」

僕が腕を緩めると貴女がすかさず起き上がる。
貴女の顔が真っ赤になっていた。

「ご、ご飯作らなきゃね。」

そう言い残して貴女は逃げるように部屋を出て行った。

「ゆうパパ?この部屋、僕たちの絵でいっぱいだね。」

「昨日、絵を飾ったんだよ。旅行のこと思い出すでしょう?」

「うん、公園にいるみたいだ。」

「また描いた絵を貼って、絵の部屋にしようか。」

「うん。」

実は嬉しそうだった。
何か少しわだかまりが取れたようだった。

「さて、支度してご飯を作るよ。」

「うん。」

焦らない、少しずつ…

実はキッチンにきて一緒に手伝ってくれた。
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