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情画
第17章 新芽
「実、今日から僕も門の外まで見送りしていい?」

「…いいよ…」

先生は今まで実に悟られないようにとしていたのだろう。

知られてしまった昨日から、さらに積極的になっていた。

「実、いってらっしゃい。」

「実、忘れ物ないか?」

「うん、いってきます。」

「転ぶなよ。」

「うん。」

実が曲がり角にくる。

「勉強頑張ってこいよ。」

「うん…」

「先生…それじゃぁ、実、学校行けませんよ。」

「あ…あぁ…」

「毎日のことですから…」

「そうですけど。あんな小さいのに、一人で学校に行くんですから…」

「ふふっ、先生が心配なんですね。」

「まぁ…学校の場所もわからないし、早く授業参観に行かなくちゃ。」

実が曲がってから、しばらくそこに留まってから屋敷に戻った。


「今日から新しいことに挑戦してみたいんですが。」

「はい。」

「貴女の白い肌を紙に見立てて、貴女の肌に直接絵を描きたい。」

「え、は、はい。」

「沙絵の刺青に感化されましてね。貴女の肌に直接華を咲かせたら綺麗だろうと…」

「あ、あぁ…」

着物でアトリエに向かい着物の合わせを開く。

「まずは椅子に横に掛けてください。背中に先に描いていきます。」
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