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第18章 朝顔でも昼顔でもない花

｢うん、わからない時はママに聞くから、ゆうパパはじっとしてて？

あっ、筆を持って絵を描いてる真似してて？｣

｢わかったよ。絵を描く真似ね。｣

｢うん、でも顔は僕の方を見ててね。｣

｢了解しました。｣

先生はにっこり笑って腰掛け、筆を持って構える。

実は画用紙に向かった。


｢うーん、ここがこうで〜
着物の白に何色を足せばいいかなぁ〜｣

｢実、明るいところには黄色を、暗いところには灰色や青を足すといいんだよ。｣

｢ゆうパパは黙ってて〜｣

｢あ、ごめんなさい。｣

｢モデルをやるのは難しいんだな。｣

先生は笑いながらワタシを見た。

｢ゆうパパ明日はどんな格好でくる？｣

｢洋服でいいでしょ？絵を描くわけじゃないし、

着物の方がいい？｣

｢うーん、着物はカッコいいけど、みんなびっくりするよね？｣

｢そうだね。｣

｢じゃあ洋服でカッコいいのにして?｣

｢わかった。｣

｢実、ゆうパパは何を着てもカッコいいから大丈夫よ。｣

｢そうだよね。｣

｢実、明日は授業参観だよね。
お父さんの品評会じゃないよね。｣

｢ひんぴょうかいって、なぁに？｣

｢うーん何が一番いいか比べる会だよ。｣

｢違うよ、僕たちの授業を見られる会だよ。｣