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情画
第18章 朝顔でも昼顔でもない花
昼食の支度の前に先生が鉢をサルスベリの下に戻された。

朝顔は、朝と同じように咲いていた。

朝顔をずっと観察したことがないので、いつ閉じて、萎んで、花が落ちるのか知らなかった。


先生が今日、この朝顔を描こうと決めたのには意味がある。

でもレッスン中その話題には互いに触れなかった。

言わなくてもきっと思っていることは同じ…

敢えて話題にしない気持ちも同じ理由のはず…



ピンポーン…

実が帰ってきた。
先生が素早く玄関に行かれた。


「ただいま〜
ゆうパパ来て来て〜」

ついて行きたいのは山々だけど、敢えて二人だけにした。


実に朝顔の話をしてから2日で実の朝顔が花開いた。

花のない時期から元のサルスベリの下に置き、水やりを仕事にさせた。

自然の力を信じて僕からのメッセージを朝顔に託したのだ。

サルスベリの下の朝顔が花開き、実は自分の家の朝顔と同じ色だと気づく、
縁側で育てた鉢植えが、日向でも1日中咲いている不思議をみせた。

実はいずみから聞いていた話を覚えていて、自分の朝顔がここの種だと理解した。

少しずつ…少しずつ…
言い聞かせてきたが、ここからは、自然の摂理を信じるしかない。
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