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情画
第18章 朝顔でも昼顔でもない花
2日遅れて今日、実の朝顔が花開いた。

実はとても喜んだが、もう後は天に任せるしかない。
例え願い通りにならなくても、水やりをして開花を知る喜びだけでもいい。

そう思いながらも今日の朝顔を絵に留めたかった。
アトリエに持って入れば、貴女も黙って絵に向かう。

思う気持ちは一緒のはず、ましてや貴女は八年間それを願い続けたのだから…

結末は実に見て欲しくて、午前中に鉢をサルスベリの下に戻した。

サルスベリや周りの兄弟たちに委ねて…

実が学校から戻り一番に朝顔を見ているのは知っていた。

実が僕を呼んだから、きっと願いは叶ったのだろう。
その喜びを実と分かち合い、彼に本当の存在を理解して欲しくて、一緒に庭に出た。

「ゆうパパ、早く早く〜」

実はサルスベリの下に走っていた。

あっ…

「僕の朝顔も1日中咲いてるんだよ〜」

実はとても嬉しそうだった。

「実、普通の朝顔はもう咲いてないの?」

「うん、学校にたくさんあるけど、帰りには皆しぼんでたもん。」

実は両手を合わせ、開いていた花が閉じるジェスチャーをしてくれた。

「そうか、じゃあ、実の朝顔は、ここにきて思い出したんだね。自分が1日中咲いていたことを…」
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