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情画
第20章 曼珠沙華
「あぁ、曼珠沙華の花だね。」
僕はいずみを連れて実の後を追った。
「まんじゅしゃげ?」
「そう、彼岸花とも言うんだけどね。」
「ひがんばな?
花火みたいだよね。」
「そうだね。何でだろうね。」
「すぅっと茎が出てパァン…花火みたい。
ぁあっ…葉っぱがないんだ。」
「そうだね。よく気がついたね。実。」
「パパ…お花たちの真ん中にある石はなぁに?」
「沙絵姉ちゃんのママの石だよ。」
「さえ姉ちゃんのママ…」
「そう、」
「さえ姉ちゃんのママ…死んじゃったって…」
「そう、ここには眠ってないけどね。さえ姉ちゃんと、ママの事を思い出すためにお花と石を置いたんだよ。」
「さえ姉ちゃんのママ天国にいるの?」
「そう、沙絵も僕もママも実も皆を見て守ってくれるよ。」
「パパ…赤ちゃんは?」
「もちろん赤ちゃんも守ってくれるよ。
ちょうど今くらいの季節に僕のところにきたんだ。
今のママみたいにお腹の中に赤ちゃん、つまり沙絵がいてね。
だから、この花を沙絵ママの石の周りに植えたんだ。」
「僕、今日からここにもいっぱい水やりするね。」
「ありがとう、実は優しいね。」
「だって僕たちを守ってくれるさえママのお花大事にしなきゃ。」
僕はいずみを連れて実の後を追った。
「まんじゅしゃげ?」
「そう、彼岸花とも言うんだけどね。」
「ひがんばな?
花火みたいだよね。」
「そうだね。何でだろうね。」
「すぅっと茎が出てパァン…花火みたい。
ぁあっ…葉っぱがないんだ。」
「そうだね。よく気がついたね。実。」
「パパ…お花たちの真ん中にある石はなぁに?」
「沙絵姉ちゃんのママの石だよ。」
「さえ姉ちゃんのママ…」
「そう、」
「さえ姉ちゃんのママ…死んじゃったって…」
「そう、ここには眠ってないけどね。さえ姉ちゃんと、ママの事を思い出すためにお花と石を置いたんだよ。」
「さえ姉ちゃんのママ天国にいるの?」
「そう、沙絵も僕もママも実も皆を見て守ってくれるよ。」
「パパ…赤ちゃんは?」
「もちろん赤ちゃんも守ってくれるよ。
ちょうど今くらいの季節に僕のところにきたんだ。
今のママみたいにお腹の中に赤ちゃん、つまり沙絵がいてね。
だから、この花を沙絵ママの石の周りに植えたんだ。」
「僕、今日からここにもいっぱい水やりするね。」
「ありがとう、実は優しいね。」
「だって僕たちを守ってくれるさえママのお花大事にしなきゃ。」