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情画
第21章 秋
実を一晩実家に泊めることになる。

ホテルをとっていたので良かったけど、

無駄になってもよいからとおっしゃっていたけど、準備していて良かったのだ。

期せずして二人きりの時間が訪れる。

実と逃げるようにしてお屋敷にいき、実中心の生活になり、

迷惑ばかり掛けて申し訳ないという気持ちばかりで、じっくり二人で話すことから逃げていたのかもしれない。

レストランで食事して部屋に戻ると、二人きりの空間に緊張した。

体を労るように愛されてシャワーを浴びると、先生に呼ばれてソファーに座る。

またプロポーズの言葉をもらう。

嬉しいけど何故?

驚いていると手を引かれ、そこに箱を渡された。

ワタシはまた驚いて、何も言葉が浮かばなかった。


「先生、開けてみていいですか?」

先生は綺麗に微笑んで頷かれる。

ワタシは箱を膝に置き、リボンをほどき、箱を開いた。

ジュエリーケースを開けると、3色の石を三角形に配置したエンゲージリングだった。


「あ、あ…綺麗…」

「貸してごらん。」

先生が台座からリングを外し、ワタシの左手を取る。

「三原色ですよ、黄色がなかなかなくてね。ゴールドダイヤモンドで妥協しました。」
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