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情画
第21章 秋
三人が騒ぎながら将棋を進めている声が聞こえる。
先生は駒の進め方を説明しながら、相手の手を考えることを教え始めていた。
「昨日泊まらせてね。実くんの様子を見てたら、前より色々変わってて、のびのびといい意味でね。
お父さんと話してたのよ。
実くんも彼の子供なんでしょう。
やっぱり、血の繋がりは侮れないわねって…」
「お母さん…」
「二人は貴方の子供です。なんて言われたら逃げ出す男だっているわけでしょう。
それをちゃんと受け止めて、実くんの成長をみると、成るべくして成ったことなんだろうなって…
お父さんは前の人のこともあるし、簡単に喜ぶべきじゃないって言ってたけどね。
私はあなたが幸せなら、それが一番だと思うわ。」
母はまな板に向かいながら淡々と話す。
ワタシはこっそり涙を拭った。
「ママ〜パパ負けちゃったよ〜」
「おじいちゃんが強いのよ。」
「じゃあ、今度はおじいちゃんと組もう。」
実はまた戻っていった。
「いずみ、向こうのご両親には挨拶しての?」
「たぶん、他界されてると思う。でもきちんと聞いてみたことないわ。」
「だめじゃない、そういうこときちんとしなきゃ…」
先生は駒の進め方を説明しながら、相手の手を考えることを教え始めていた。
「昨日泊まらせてね。実くんの様子を見てたら、前より色々変わってて、のびのびといい意味でね。
お父さんと話してたのよ。
実くんも彼の子供なんでしょう。
やっぱり、血の繋がりは侮れないわねって…」
「お母さん…」
「二人は貴方の子供です。なんて言われたら逃げ出す男だっているわけでしょう。
それをちゃんと受け止めて、実くんの成長をみると、成るべくして成ったことなんだろうなって…
お父さんは前の人のこともあるし、簡単に喜ぶべきじゃないって言ってたけどね。
私はあなたが幸せなら、それが一番だと思うわ。」
母はまな板に向かいながら淡々と話す。
ワタシはこっそり涙を拭った。
「ママ〜パパ負けちゃったよ〜」
「おじいちゃんが強いのよ。」
「じゃあ、今度はおじいちゃんと組もう。」
実はまた戻っていった。
「いずみ、向こうのご両親には挨拶しての?」
「たぶん、他界されてると思う。でもきちんと聞いてみたことないわ。」
「だめじゃない、そういうこときちんとしなきゃ…」