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情画
第22章 梅
実を送り出し門をくぐって中に入る。

身を屈めたときにお腹に痛みが走る。

っうっ…

「いずみ?」

「大丈夫です。少し冷えたのかしら…」

「雪がちらつくかもしれないって言ってましたからね。

お風呂に浸かって温まってから出発しましょうか。
暖かい格好で行きましょうね。」

先生がお腹の張りや腰の痛みに優しく撫でてくれる。

「一人で大丈夫?」

「はい。」

湯船に浸かると温まり、やはり気のせいだったように思った。

「大丈夫ですか?病院に行きましょうか?」

「収まりましたから大丈夫です。」

マタニティー代わりにここのところ着物を着るようになっていた。

ワタシに合わせて先生も着物を着ている。

ウールの羽織、ストール、膝掛けなど、先生がワタシの為に沢山用意して待っていてくださった。

「車を持ってきますから、インターホンを鳴らすまでここで待っていてくださいね。」

「はい。」

先生が先に車を取りに行かれる。駐車場まで5分の道も歩かせないなんて、過保護よね。

ワタシはお腹を擦り赤ちゃんに話しかけた。

ピンポーン…

「ほら、パパよ。」

よいしょっ…

カラン…カラン…

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