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情画
第22章 梅
「ありがとう、一番のプレゼントだね。ママも喜ぶよ。」

「ほんと?」

「うん、上手に描けてるね。いつもこうやって笑っていようね。」

「うん。あとね。クレパスも持ってきたの、赤ちゃんの絵を描くんだぁ〜」

「本当に実の方がしっかりしてるな。ママと赤ちゃんがお部屋に戻ったらだね。」

「うん。」


おぎゃぁ…

「パパ…今赤ちゃんの声聞こえたよ?」

「そう?」

おぎゃぁ〜おぎゃぁ〜

「あ、聞こえた。」

「赤ちゃん泣いて出てきたね。」

「あれは仕方ないよ。泣いて初めて息を吸うんだ。」

「いつ出てくるかなぁ〜」


「もうしばらく待とうね。」

ガチャリ…


あっ…

「はい、お父さん、お兄ちゃん…赤ちゃん無事生まれましたよ〜」


ナースが小さなおくるみを抱いて出てくる。

「パパ…」

実が手を引いて立ち上がる。

あぁ…

眠っている。

「女の子さんでしたよ。」

僕の方に抱くように差し出された。

小さな小さな命…

椅子に座り、実に見えるようにする。

「赤ちゃん…寝てるね〜」


「今ママのおっぱい飲んだからね。」

「ママは?」

「もう少しお支度したら出てきますよ〜」

実がそっと手を伸ばし頬に触れる。
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