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情画
第22章 梅
クニッと顔をしかめたがそのまま眠っていた。

「可愛いね〜」

「真っ赤だね〜」


ガチャリ…

車イスに乗っていずみが出てきた。


「ママだぁ〜」

「よく頑張ったね、いずみ。」

「ええ…実の言う通りにしたら、笑って生まれてきたわよ。」

「え〜泣いてたよ。」

「最初は笑ってて、そのあと泣いたのよ。」


「では、お部屋に戻りましょうか。
お父さん、赤ちゃんをこのベッドに寝かせてくださいな。」

ベビーワゴンが運ばれてくる。

そこに寝かせた赤ちゃんは想像したより小さく感じた。

「僕押していい?」

「そぉっとね。」

ナースがにこやかに微笑む。

「じゃあ、僕がいずみを押すよ。」

「ではお願いします。」


「疲れもあるので、ゆっくり休んでくださいね。」

ひととおりの検診を終えてナースは出ていった。


「ママ、赤ちゃんおめでとう〜」

「実、こっちにおいで…」

いずみが実を側に近づけ頭を撫でる。

「ママ…」

「実も留守番偉かったね。」

「ん…おやつ食べて少ししたらパパが来たから大丈夫だったよ。」

「外はまだ雪?」

「うん、沢山降ってる。
そうだ、パパ…
これ。」

実が手提げから箱を出して僕に渡す。

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