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情画
第22章 梅
母子同室は大変だと思ったけど、決められた時間に新生児室まで向かうことを思うと、
我が子だけのペースに合わせればよく楽だった。

深夜に授乳の後、窓の外を見る。
屋根や木に僅かに残る程度の雪。

雪ちゃんか…


今日1日を振り返る。
先生と実の優しさを思い出す。

そう、先生がまさか同じ名前を考えていたなんて…

いや、ワタシの考えを汲み取っていたなんて…

幸せ…こんな幸せでいいんだろうか…

怖くなって布団に潜った。


先生は午前中に一人で面会にくる。

「実の前だと貴女を独り占めできないからね。」

結を抱きながらワタシにキスをする。

「結を独り占めじゃなくて?」

「ヤキモチですか?」

「い、いいえ…」

「結ちゃん、ママはあなたが可愛いからヤキモチ妬いてますよ〜」

「ほら…」

いつも冷静な先生が破顔した笑みで結に話しかける。そんな先生を見られることも嬉しかった。

「今日、実と役所に寄ってから来ようと思うんですが…」

「あっ…お願いします。」

実の絵の額を持ってきたりと忙しなく動く。

結の授乳も抱き上げて連れて来てくれて、ゲップを出したりオムツを代えて寝かせるまでは必ずしてくださる。

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