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情画
第22章 梅
「お産婆さんみたい。」

「貴女が早く体力回復するようにですよ。結ちゃん、ママまだヤキモチ妬いてますよ〜」

「もう…ゆうったら…」

「何かしていないとね。こんな幸せで夢なんじゃないかと心配になるんですよ。」

確かにその通りだった。

沙織さんのことから、心配性になってる先生も幸せ過ぎて怖いのだろう。

「ゆう…抱き癖ついちゃうから…」

しぶしぶベッドに結を寝かせて、ワタシの側にくる。

「指輪、筆と縄がモチーフですか?」

「わかりましたか、そうですよ。貴女をずっと縫いとどめ縛りつけておきたくてね。」

先生が手を握りながら指輪を撫でていた。

「早く退院してくださいね。」


「実は大丈夫ですか?」

「お兄ちゃんだからって頑張ってますけどね。
頑張り過ぎないように見てますよ。

昨日はパフェをご馳走してご褒美にね。」


ちゃんと実のフォローもしてくださっていた。

昼前に一旦帰り、夕飯用のお弁当を作り、実のおやつや宿題を見て、また病院に戻ってくるという。

「ゆうが倒れないようにしてくださいよ。」

「家に一人でいても寂しいですからね。」

「結局ゆうが甘えん坊なんじゃないですか…」

「そうですよ。」
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