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情画
第24章 芍薬
「結の相手お願いします。
たまにはワタシだけで食事用意しますね。」

「あの…卵焼きをぜひ」

「はい、わかってますよ。」

指人形を填めて、結に見せる。

「結ちゃん、大好きなお人形さんだよ〜」

う〜

手を伸ばして取ろうとする。そのくせ、指を折ったり振ったりすると怖くなって、手を引っ込めるのだ。


う〜ぅあ〜
ッキャキャ…

早く喋るようにならないかと思う。

う〜ぅキャ…

「食事できましたよ。」

「あ、はい。」

さんざん遊んだ結は自分の指をしゃぶってうとうとしていた。

「いただきます。」


僕は卵焼きに一番に箸をつける。
貴女は笑うのだが、卵焼きを間に他のおかずを口にする。

まるで卵焼きがご飯のように、


「美味しいですね。卵焼き」

「ゆう、いつも初めて食べるみたいに感動しますよね。」

「毎回美味しいと思うからですよ。貴女自身もね。」

実や結を見ていて学ぶ、子供たちに毎日同じとか単調などはない。

毎日些細なことを発見し喜び感動する。

だから、僕も毎日を楽しく生きようと気づかされる。

「いずみ、愛してます。」


「え…」

唐突な告白に貴女は驚く。

「ふふ…なんだか卵焼きのおまけみたいです。」
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