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第24章 芍薬

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ…

拍手で祝福される。


｢この証人たちの前で二人は誓い、ここに二人が夫婦であることを認めます。｣

また拍手があがる。

互いに惹かれただけでなく、愛し続けることを誓う。
その重さを二度目だからこそ噛みしめる。
先生に支えられ、守られることばかりだけど、
ワタシは自分の出来る限りを尽くして先生を愛していく。


｢では、指輪の交換をお願いします。｣


ジョンから台座が近づけられる。

筆と縄をモチーフにした指輪。
ワタシは身も心も先生に囚われ縛られているのだ。



先生が指輪をとり、ワタシの薬指に填める。

そしてワタシも先生の薬指に填めた。

契約や束縛だけでなく、ワタシは先生の所有物。
その安心が安らぎとなるのだ。


｢では、お二人には誓いのキスを…｣


ベールが取り除かれる。レース越しに見ていた視界がはっきりする。


ゆう…愛しています。これまでも今もそしてこれからも…



先生の端正な顔が近づきキスをされる。

ワタシは瞼を閉じてそれを受け入れた。

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ…

また拍手で迎え入れられる。

離れていく唇、そのまま先生を見つめていた。