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情画
第3章 闇夜
そんなこと考えても浮かばない。

「『終宴』でしょうか…」


「違うわね。終わってないでしょう。
でも、気づいたかしら?
この写真、対のようでいて女の表裏を表してるのよ。」

「はい、わかります。
顔を見れば乱れて充たされた事後であるのに、
もう1枚は、待ちわびて誘いをかける事前のようです。」

「やはり、いずみさんは私達の作品の一番の観客ね。作り手の表現したいことをそのまま読み取ってくれる。」

沙絵さんの指は話ながら休むことはなかった。

お尻も吐息や声で、網目の感動チェックを続けていた。

ワタシは荒い吐息を漏らしそれに堪えていた。


「タイトルはね。『淫欲』よ。

女は、何度でもイケるのよ、その欲は満たされることはないわ。終宴はないのよ。

貴女は名前の通り湧き出る泉、その水は涸れることはないの。

貴女の体に潜む水源を叩き出して教えてあげるわ。

愛なと要らない、sexがあればいいのだと、そんな淫らな体なんだと思い出させてあげる。」


恐ろしい。なんてことを言うのだろう。
心は震えているのに、体は、その甘美な世界の扉を開けて見たいと願っていた。
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