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星と僕たちのあいだに
第7章 迷子
 
色白の天衣無縫(てんいむほう)な少女は、夜な夜な自慰にふけった。
下着の中に手を入れる瞬間を明るいうちから待ち望むようになり、就寝時間が近づくにつれ小さな肉体はそわそわと落ちつきを失くしていく。
さっさと宿題を終わらせて、時間割を合わせたランドセルのふたを閉じると、少女の胸でふくらみつづけた期待は実行の悦びに変わる。
電気を消して布団にもぐりこんだ少女は、くたくたになるまで性器をいじくり、未熟な体を快楽で満たした。

少女はやがて、自慰の快感に悪魔的な魅力が内包されていることに気づき、毎晩のいたずらに背徳感をいだくようになった。
優等生で通っている自分は、普段のイメージからかけ離れた、他人には想像もつかないであろう痴態を夜ごと寝間で繰りひろげている……。
誰にも言えないイケないことをしている自分は、実にあざとく親や友人をあざむいている……。
そうした後ろめたさは、徐々に麻衣の性格を自罰的なものへと変えていった。

そして母が病魔に襲われこの世を去ったとき、自分の邪淫な行為と引きかえに母が命を奪われたのではないかと思い悩み、母が死んだのは自分のせいだと、幼い麻衣の心は罪悪感で埋めつくされた。
皮肉なことではあったが、十一歳の麻衣は、母の死と自慰を結びつけることで、あまりにも急な母との別れを受諾できたのである。

思春期を迎え、恋に興味をもつ年頃になると、厳格な父は浮ついたものから極力麻衣を遠ざけた。
麻衣もそれが父の親心から導きだされた愛情だとわかっていて、何人かボーイフレンドとつき合いはしたが、いずれの場合も恋愛の深みにはまることはなく、父がこしらえた箱に収まるよう心がけた。



 
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