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星と僕たちのあいだに
第4章 幸福の在りか
倉庫に帰りついた頃、すでに陽は沈んでいた。
いくらか緊張しながら鉄扉をあけると、リビングから渡瀬と早苗の笑声が聞こえた。
『あ、おかえり!』
笑顔の二人に出迎えられ、圭司は胸をなで下ろした。
ただいま、と圭司がソファに座るなり、ソファの後ろへまわりこんだ早苗が嬉しそうに圭司の肩へ手をかけた。
『おつかれさま。
きょうさ、浩ちゃんとカレー作ったんだ。
それがまたよくデキてるのよ』
『へぇ、早苗が?
そりゃいいね。
もう食ったのか?』
『まだよ。待ってたの。
汗流して、
ビールも飲みたいでしょ?』
『ああ、そうだ。
一滴も飲んでないんだ』
『じゃ先にお風呂に入ってくる。
ゆっくり飲もうよ』
早苗は麻衣を誘い、はしゃいだ様子で風呂へ行った。
リビングから女性陣がいなくなると、テーブルをはさんで圭司と渡瀬が目を合わせた。