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星と僕たちのあいだに
第5章 それぞれの枕辺
 

頬に小さな衝撃を感じて、麻衣は正気をとり戻した。

『あぁ、良かった。
 大丈夫?』

圭司の表情に安堵がにじむ。

『へ、わたし、なに?』

『失神したんだよ』

『あぁ……』

麻衣はおぼつかない記憶をたどった。
昇りつめ、はしたない声をだした、そこまではなんとなく憶えがあった。
圭司がふくらむの感じた。
そのあと、憶えていない。

――――(私、ホントに壊れちゃったんだ……)

しばらく間をおいて、恥ずかしい、と麻衣がつぶやいた。

『そんなによかった?』

麻衣はほのかに羞(はに)かみの笑みを浮かべ、圭司の問いにうなずき返した。
そして『やっぱり恥ずかしい』と、顔をおさえてじたばたした。

『恥ずかしくないよ。
 セックスが気持ちいいって、
 今の麻衣には大事なことだよ』

麻衣の乳房をもてあそびながら、いつものように肩や首筋へキスをしてまわる圭司に、麻衣はくちびるへの愛撫をせがんだ。

『いいよ。
 たくさんキスする』

圭司はにこりと笑い、くちびるのたてじわ一本一本をなぞるようにして舌先をはわせ、抜かりなく丁寧に、たっぷりと時間をかけて麻衣のくちびるを鎮めた。

赤ん坊のように口をあけて、ぼんやりと口唇の快感にひたるうち、やがて麻衣の全身が快楽をリクエストしはじめた。
麻衣は圭司の手をとり、自分の合わせ目へみちびくと、

『あっちもこっちも、
 消毒してください……』

と言った。
もういちど壊されるかもしれないと思うと、麻衣はまた濡れはじめた。



 
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