この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
星と僕たちのあいだに
第5章 それぞれの枕辺
 
何度も愛しあったふたりが互いの体を離すことができたのは、その日の昼過ぎだった。
身をちぎるような思いで起きあがった圭司に、毛布で胸をかくした麻衣が『今日はおしまい?』と、べそをかくような顔でくちびるを尖らせたあと、にっこりと笑った。

『もうコーヒーって感じじゃないな』

『おなか、すいたでしょ?』

麻衣は圭司のダンガリーシャツを素肌に羽織り、無理に胸ボタンをかけてくるっとまわった。

『どう?』

腰に手をあてて胸を張る麻衣は、大人のシャツを着た子供のようだった。
豊満な胸につきあげられて、ボタンホールが悲鳴をあげるみたいに口を広げている。

―――(それにしても大きなおっぱいだな)

麻衣の体を自由にできる自分は、やはり幸せ者なのだと圭司は思った。

『いい眺めだよ』

圭司がうなずくと、麻衣はおどけた顔でパツンと張らせた胸をゆすり、愛嬌たっぷりに、ふふんと微笑んで、

『チャーハン作ったげる』

と、誇らしげにアゴをあげて言い、わざとらしく尻を振りなびかせて小屋から出ていった。
それはどうやら麻衣なりのモンローウォークらしく、圭司はうなだれて笑った。

『尻から風邪ひくよ』

ストーブはついたままだったもののシャツ一枚では肌寒いだろうと、圭司は、あちこちでたらめに散らばった麻衣の服を寄せて束につかんだ。

『電話、鳴ってるんじゃない?』

麻衣に言われて小屋を出ると、かすかな携帯電話の音が圭司にも聞こえた。
ゆうべから撮影ブースに置いたままだったことを思い出して、ブースへ急いだ。
麻衣に服を着るように言い、ずいぶん長く鳴りつづけた電話をとると、声の主は早苗だった。

《もしもし? 圭ちゃん?》

気負いたったような、せいた心情を隠さない声である。

『ん? どうした?』

《今すぐ、スタジオに来れる?》

『すぐ?』

《うん、すぐ》

圭司は、早苗に何か困りごとが起きたのを察知した。


 
/381ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ