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隷従超鋼ヴァギナス [2] 調教編
第1章 月神太陽
「おっと、訓練の時間だ。ユピテルが完成前だから、トレーニングカリキュラムを詰め込まれまくってるんだ!」
太陽がかぶりを振った。今度は強引にケイの手を取って、グッと握る。
「じゃあ、その話はまた今度続きを聞かせてよ! ローマの神様なんて全然知らなくってさ!」
そのままさよならの形にした手を上げて、駆け去っていく太陽の後ろ姿を見送りながらケイは胸をなでおろした。
ドキドキがまだ止まらない。ケイの休憩時間もまもなく終わりだったが、全然休憩にならなかった。でも何なのだろう、この心躍る甘酸っぱい気持ちは。……甘い溜息は。
――さては好きな人でもできたなあ!
今朝の英瑠の冗談が記憶に甦るのは何故だろう。
(月神太陽さんか……爽やかな人だったな。名前も月に太陽なんて、ちょっといいかも……月、太陽、銀河……月神太陽……月神ケイ)
「……だあっ!」
素っ頓狂な叫び声がハンガーにこだました。
(なに考えてんだ私はっ!)
でも。
「また今度って……言ってたよね」
そんなケイを見守るようにして、ヴァギナスが傍らに巨体をそびえさせていた。
太陽がかぶりを振った。今度は強引にケイの手を取って、グッと握る。
「じゃあ、その話はまた今度続きを聞かせてよ! ローマの神様なんて全然知らなくってさ!」
そのままさよならの形にした手を上げて、駆け去っていく太陽の後ろ姿を見送りながらケイは胸をなでおろした。
ドキドキがまだ止まらない。ケイの休憩時間もまもなく終わりだったが、全然休憩にならなかった。でも何なのだろう、この心躍る甘酸っぱい気持ちは。……甘い溜息は。
――さては好きな人でもできたなあ!
今朝の英瑠の冗談が記憶に甦るのは何故だろう。
(月神太陽さんか……爽やかな人だったな。名前も月に太陽なんて、ちょっといいかも……月、太陽、銀河……月神太陽……月神ケイ)
「……だあっ!」
素っ頓狂な叫び声がハンガーにこだました。
(なに考えてんだ私はっ!)
でも。
「また今度って……言ってたよね」
そんなケイを見守るようにして、ヴァギナスが傍らに巨体をそびえさせていた。