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隷従超鋼ヴァギナス [2] 調教編
第2章 解任
「私を……解任ですって!」
ヴァギナス機関、所長室。
そこで男女の博士が互いに角を突き合わせていた。ユリカが所長のデスク越しに怒りの声をぶつける。
「納得がいきません。銀河ケイは前回の出撃時、活動限界を大幅に更新して二十分を記録しています。これは実績として評価されても……」
「それは薬によるものだろう。君の出した成果とは言えないのでは?」
憤るユリカを遮り冷徹に問い返したのは天寺博士。四十をまだいくつか過ぎたばかりの若さだが、海洋地質学、応用冶金学の権威だ。またヴァギナスの基礎となっているアマデラ理論の提唱者であり、この研究所の最高意志決定者でもあった。いや、従来の政府を失った今、彼こそ人類の最高意志決定者と言えるのかもしれない。
「くっ……」
理詰めで指摘されては、さしものユリカも咄嗟に反論が出てこなかった。
天寺が椅子に深く腰掛けたまま、非難の言葉を続ける。
「薬なしでのトレーニングではたったの一分の延長。しかも二か月もかけてだ! 生温いと言わざるを得ないね」
「しかし……」
「それだけではない。これを見たまえ」
天寺が自分の机の上のノートPCをクルリとユリカに向け直す。
《イッていいのよ、ケイ。……我慢しなくていいの》
《はあっ……ふあああっ……》
ディスプレイ上には大写しの痴態が艶めかしい声と共に再生されていた。
それは先ほどのトレーニングの映像だった。
「なっ……」
ユリカが色をなす。
ヴァギナス機関、所長室。
そこで男女の博士が互いに角を突き合わせていた。ユリカが所長のデスク越しに怒りの声をぶつける。
「納得がいきません。銀河ケイは前回の出撃時、活動限界を大幅に更新して二十分を記録しています。これは実績として評価されても……」
「それは薬によるものだろう。君の出した成果とは言えないのでは?」
憤るユリカを遮り冷徹に問い返したのは天寺博士。四十をまだいくつか過ぎたばかりの若さだが、海洋地質学、応用冶金学の権威だ。またヴァギナスの基礎となっているアマデラ理論の提唱者であり、この研究所の最高意志決定者でもあった。いや、従来の政府を失った今、彼こそ人類の最高意志決定者と言えるのかもしれない。
「くっ……」
理詰めで指摘されては、さしものユリカも咄嗟に反論が出てこなかった。
天寺が椅子に深く腰掛けたまま、非難の言葉を続ける。
「薬なしでのトレーニングではたったの一分の延長。しかも二か月もかけてだ! 生温いと言わざるを得ないね」
「しかし……」
「それだけではない。これを見たまえ」
天寺が自分の机の上のノートPCをクルリとユリカに向け直す。
《イッていいのよ、ケイ。……我慢しなくていいの》
《はあっ……ふあああっ……》
ディスプレイ上には大写しの痴態が艶めかしい声と共に再生されていた。
それは先ほどのトレーニングの映像だった。
「なっ……」
ユリカが色をなす。