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隷従超鋼ヴァギナス [2] 調教編
第4章 飽和
潜水都市の夜は早い。限られた電力を節約するためだ。
食卓を兼ねた居間のテーブルで、迫る消灯時間に英瑠が宿題のラストスパートをかけていた。
「ふおおっ……あと十問っ!」
「そんなに必死にならなくても、朝起きてやればいいじゃない」
「起きれないもんっ! あっ、あっ! 計算間違えたじゃん! もうっ! 黙っててよ、お姉ちゃん!」
「ハイ、ハイ……」
邪魔にならないよう寝室に引っ込んで寝間着に着替え、二段ベッドの上の段に上がって身を横たえる。
(宿題、か……)
気が重かった。今日はケイもまた天寺から宿題を出されていたのだ。今夜中にやらなくてはないない課題であった。その指示内容に思いを馳せ、ため息をつく。
(でも、所長の……あっ、いけない……〝ご主人様″の……命令だし)
隷従感覚を磨くため、天寺のことは普段からご主人様と呼ぶように命じられていた。人前では所長でかまわないが、二人きりときと、頭の中ではそうしなくてはならない。頭の中でもそう呼ぶというのはなかなか大変で、慣れるまではしばらく何度も言い直すことになりそうだ。
少しずつハードルを上げて少女を籠絡していく天寺の術中にすっかり絡めとられていることにケイは気づいていなかった。
「おわったあーっ!」
ヒャッホイと伸びをする英瑠。
「早く着替えなさい。もう電気消えちゃうよ!」
「わーってるようっ!」
寝室に駆け込んできた英瑠がポイポイと衣服を脱ぎ捨てパジャマに体を通すと、ピョンと跳ねて二段ベットの下段の自分の布団に潜り込んだ。海兵隊もかくやという早業だった。同時に灯りが消える。消灯時間だ。
「うひょう、ナイスタイミング!」
「ねえ、英瑠……」
ケイは上の段から声をかけた。
「なに? お姉ちゃん」
「今日はいっしょに寝ない?」
食卓を兼ねた居間のテーブルで、迫る消灯時間に英瑠が宿題のラストスパートをかけていた。
「ふおおっ……あと十問っ!」
「そんなに必死にならなくても、朝起きてやればいいじゃない」
「起きれないもんっ! あっ、あっ! 計算間違えたじゃん! もうっ! 黙っててよ、お姉ちゃん!」
「ハイ、ハイ……」
邪魔にならないよう寝室に引っ込んで寝間着に着替え、二段ベッドの上の段に上がって身を横たえる。
(宿題、か……)
気が重かった。今日はケイもまた天寺から宿題を出されていたのだ。今夜中にやらなくてはないない課題であった。その指示内容に思いを馳せ、ため息をつく。
(でも、所長の……あっ、いけない……〝ご主人様″の……命令だし)
隷従感覚を磨くため、天寺のことは普段からご主人様と呼ぶように命じられていた。人前では所長でかまわないが、二人きりときと、頭の中ではそうしなくてはならない。頭の中でもそう呼ぶというのはなかなか大変で、慣れるまではしばらく何度も言い直すことになりそうだ。
少しずつハードルを上げて少女を籠絡していく天寺の術中にすっかり絡めとられていることにケイは気づいていなかった。
「おわったあーっ!」
ヒャッホイと伸びをする英瑠。
「早く着替えなさい。もう電気消えちゃうよ!」
「わーってるようっ!」
寝室に駆け込んできた英瑠がポイポイと衣服を脱ぎ捨てパジャマに体を通すと、ピョンと跳ねて二段ベットの下段の自分の布団に潜り込んだ。海兵隊もかくやという早業だった。同時に灯りが消える。消灯時間だ。
「うひょう、ナイスタイミング!」
「ねえ、英瑠……」
ケイは上の段から声をかけた。
「なに? お姉ちゃん」
「今日はいっしょに寝ない?」