この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
隷従超鋼ヴァギナス [2] 調教編
第4章 飽和
「いいよ! じゃあ私が上にいく!」
「お姉ちゃんが降りるよ……」
「いやっ! 上で寝てみたかったんだもん!」
「そっか……じゃあいいわよ、いらっしゃい……」

英瑠との添い寝。それが宿題の最初の部分だった。自分から英瑠の布団に潜り込むのは気後れがあったので、この流れはケイの気を少し楽にさせた。
もちろん、普通の状況であれば添い寝などに気後れすることはない。機械兵団からの逃避行のあの頃は、幾晩も姉妹二人で抱き合って寝たものだった。

だが、今回のこれは違う。宿題の残りの部分が問題なのだ。その後ろめたさがケイを気恥ずかしくさせるのだ。

ギシギシと梯子をきしませて妹がケイのベッドに体を運ぶ。

しゅすっ……

布団の中に小動物のようにして温もりが転げ込んできた。

「ばあ~っ!」

可愛らしいおどけ声と共に、胸のあたりに柔らかい吐息がかかった。

「やっぱり二階のほうがいいなあ! ねえ、明日から交換してよ!」
「だーめっ! 危ないから、英瑠は下」
「ちぇっ……ワクワク感が違うのに」
「そんなの、寝ちゃったらいっしょでしょ……さ、明日も早いんだから、眠りましょう……おやすみなさい」
「うん。今日は体育があったから疲れちゃった。おやすみ~、お姉ちゃ……」

 寝つきの良い英瑠はあっという間にスヤスヤと寝息を立て始めた。

(英瑠……可愛いな)

妹の安らかな呼吸を、慈しむようにケイはしばらく聞いていた。
こんな風に、幸せの音に耳を澄ませたことがあった。あれはいつだったか。遠い、遠い昔のような気がする。まだ、父も母も、皆がいっしょだった頃。家族旅行で訪れた高原。夏の夜の虫たちの大合唱。今はもう違う。

「英瑠……お姉ちゃん、つらいよ……」

思いがけず涙がこぼれた。妹の前では絶対に吐かない弱音だった。

(ごめんね、ごめんね! 泣いちゃダメなのに……ダメなのに……私はお姉ちゃんなのに……)
/61ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ