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隷従超鋼ヴァギナス [2] 調教編
第4章 飽和
 差し伸ばされる舌先が届きそうになる度に天寺は指を上げ、ケイを何度も釣り上げる。唇に触れるか触れないかの感触を追いかけて腰が伸び、降りる。その度に官能が密汁となり、股間を濡らす。

「アアンッ……ご主人様……意地悪はおやめ下さい……」

 奴隷言葉も板についてきた。ご主人様という呼びかけも自然にできるようになり始めていた。

「フフフ、キミがあまりにも可愛いものでね。すまなかった、ホラ……」

 下ろされる指に待っていましたとばかりに飛びつく。そうやって唇に貪らせつつも再び釣りを楽しみながら、天寺は眼前に踊るケイの白い喉を鑑賞する。

(いやらしい音を立てて……男の人に指に吸いつかされてる……それなのに私、悦んでる……隷従させられているのが嬉しいなんてこと……)

 ぺちゃ……ぺちゃ……ちゅうっ、ちゅううっ!

 どう思おうと体は正直だ。しゃぶる力が自然と強まる。上へ上へと逃げ泳ぐ指を追いかけて、ケイはつい腰を浮かせて膝を床から離してしまった。その瞬間、股間がコツンと天寺の膝頭に当たった。

「あふうっ!」

 思わぬ麻痺悦に艶めかしい声が出た。淫らに光る唾液の糸を引いて指が抜ける。

(ヤダッ……私、こんな声をっ……所長の前で!)

 この間はおしっこまで漏らしてしまっている。いったい自分はどんな女と思われているのだろう。訓練に一生懸命だった結果だと所長は慰めてくれたが――

「ストップだ……ケイ君、そのまま動かないで」
「はいっ、ご主人様!」

 中腰で身を折り曲げたアンバランスな姿勢。支えは天寺の胸についた両腕だけ。股間のすぐ前には先ほど甘美な衝撃を与えてくれた膝がある。

(あ……ああ……も、もう一度……もう一度、アソコを当てたい……押し当ててしまいたい……なんでそんなことを思うの? 変な気持になっちゃってる……)
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