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隷従超鋼ヴァギナス [2] 調教編
第1章 月神太陽
 絶頂までのタイムが延びるたび、こうしてユリカが口付けをしてくれる。甘美な絶頂の余韻の中で与えられる、心がこもったいたわりのキス。それはいつしかケイにとって励みを越えた、それよりも大切な何かになっていた。

 ちゅぷっ……

 唾液の水音と共に唇の接触が途切れる。

「あ……」

 もっと、と言いそうになって言葉を呑み込んだ。ケイの涼やかな目元がねだるように切なげになる。
 そんな表情を愛しげに見やって、ユリカがケイの細く美しい顎に手を伸ばす。

「可愛い子……」

 羽毛のように軽い指先の感触が顎をくすぐる。クイ、と上を向かせられ、再び唇を覆われる。

「ふ……ウ……ンッ! は……」

 官能に零れはじめた愛欲の唾をちゅるちゅると音を立てて吸われると、淫らな気持ちがいっそう強まる。

 ついさっきまでのトレーニングの余韻が残る下腹の秘所がきゅうんと甘やかに締まってしまう。

(ああっ……ユリカさん……)

 ついにケイの舌の肉も、愛を求めてさまよい始めた。挿し込まれた舌に、おずおずと、そしてすぐに大胆に絡みつき女同士の液汁を啜り合う。

 ちゅるっ……ちゅちゅっ……ぷちゃ……ちゅくっ……くちゅくちゅ……ぴちゃ……

 水音が激しくなるにつれ、その愛肉の交接もいやらしさを増してゆく。

「んうんっ……ふうっ……うむッ……」

 フィンガーロックで両腕を固定されているケイは受け身にならざるを得ない。だが、そのことがよりいっそう情欲を駆り立てる。のばした白いうなじのほつれ髪にユリカの指が挿し込まれる。それもケイは好きだった。

(心地いい……はあっ……)

 これは決してふしだらな事ではない。女同士であることに最初は抵抗を感じたが、今ではすっかり陥落していた。これはヴァギナスを託し、託された者同士の絆を確かめる儀式なのだ。いやらしい事ではないのだ。

「ユリカさん……もっとぉ……」

 おねだりが、唾液の糸を引く濡れきった唇から零れ出た。
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