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隷従超鋼ヴァギナス [2] 調教編
第5章 勝利とカボチャ
 バウオッ!

 雲を切り裂き、ソニックブームの轟音を従えて、たちまちのうちに目標地点に到達する。

 変形を解除して地上を見下すと、侵略者の巨大兵器がハイウェイのパーキングエリアの建物を襲撃している所だった。活動限界までまだ十一分。
そのとき、モニタに小さな動くもみのが映った。

「……人だ!」

 前回の出撃では要救助者はいなかった。だが、今、崩れ落ちた施設の看板の下を人々が逃げ惑っている。
迫る巨獣ばかりではない、小型の不気味なハンティングマシーン、淫機獣たちが取り囲んで人間狩りをしていた。

 男は殺す。女は犯し、そしていずこかへと連れ去ってしまう。目の前で母を奪われた記憶が甦り、その再現のような眼前の光景に怒りが込み上げる。

「させないっ! ヴァギナス・ニードルシュート!」

 命じる声に、意思に、力がこもる。身を焦がす快感をそのままヴァギナスにぶつけ、従わせる。
よがるように妖しく身を震わせた巨大女騎士が装甲を発光させ、隷従超鋼の全身に射出孔を創り出す。ヴァギナスの武器はあらかじめ用意されるものではない。操縦者が意志とイメージで生み出すのだ。

 次の瞬間、一斉に発射された無数の光線が天高く舞い上がり、縦横無尽の放物線となって地を襲った。

 ドドドドドドオーン!

 ケイの怒りの一撃は、狙い違わず淫機獣のみを貫いていた。
 命を救われた人々が上空を指さし、口々に叫び声をあげている
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