パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第7章 最終決戦

　もたない。このままでは射出されても陽の光を浴びる前に果ててしまう。

――カウントダウン、コックピットに渡すね！　ネットワーク切れます……ケイちゃん、帰ってきたら飛び切りのご馳走よ！　絶対、帰って来るんだからね！

　スミレの約束の言葉。それがケイを引き戻してくれた。かつてない強力なジョイントの官能に屈しそうな弱い心は霧が晴れるようになくなり。代わりに勇気が湧いてくる。意志の力。

　力強い返事が口を衝いた。

「……もちろん！」

　カウント・ゼロ。

　轟音を立てて、ヴァギナス・ユノーがその流線型のボディで水流を切り裂き飛翔する。

「うああああああああああああっ！」

　雄叫びを上げて、襲い来る快感の濁流を払いのける。今、ケイはヴァギナスと一体となっていた。

　ズパアアアアアッ！

　全長二十五メートルのヴァギナス・ユノーが、その何倍もの高さの水柱を幾本も大空へと突き立てて海面から躍り出る。

「どこっ！」

　見回すまでもなく敵影はすぐに見つかった。海岸線に立つ黒い巨体。

　それはヴァギナスと同じ人型をした機兵獣だった。うねうねと蠢くあのムカデたちを絡み合わせて全身を構成されている。