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隷従超鋼ヴァギナス [3] 浸蝕編
第8章 Never Say Never
ケイの涙が無重力の宙に銀色の星となって舞い散る。
ヴィ……
モニタに輝きが戻った
(え……ヴァギナス……?)
ユノーがピンクの光を発していた。あらゆるものを灼き尽くす超高温放熱、エクスタシーヒート。敵を融解させてなおパイロットに火傷ひとつ負わせぬその超耐熱シールドが今、操縦者と結合もせぬままに、ユノーとユピテルの二体を包み込んでいた。
「ヴァギナス……私の心と……繋がって……」
それは無機質な機械装置を介さぬ、超鋼と人との交わりだった。何が異質な両者を繋ぐのか、それは愛。
(ヴァギナス……ありがとう……私、本当に……)
ケイは涙の流れるまま、シートに身を押しつけていた。
「……私、本当にあなたの心、全然わかってなかったね……」
それなのに、ヴァギナスは私の心をわかってくれた。
伝えよう。太陽に。
ヴァギナスのこと。私のこと。私の気持ち。みんな、みんな……
そして、結ばれよう。
皆が待つ地上に戻ったら、必ず……。
抱き締め合うふたつの機体が流れ星となって故郷へと帰還する。
ヴィ……
モニタに輝きが戻った
(え……ヴァギナス……?)
ユノーがピンクの光を発していた。あらゆるものを灼き尽くす超高温放熱、エクスタシーヒート。敵を融解させてなおパイロットに火傷ひとつ負わせぬその超耐熱シールドが今、操縦者と結合もせぬままに、ユノーとユピテルの二体を包み込んでいた。
「ヴァギナス……私の心と……繋がって……」
それは無機質な機械装置を介さぬ、超鋼と人との交わりだった。何が異質な両者を繋ぐのか、それは愛。
(ヴァギナス……ありがとう……私、本当に……)
ケイは涙の流れるまま、シートに身を押しつけていた。
「……私、本当にあなたの心、全然わかってなかったね……」
それなのに、ヴァギナスは私の心をわかってくれた。
伝えよう。太陽に。
ヴァギナスのこと。私のこと。私の気持ち。みんな、みんな……
そして、結ばれよう。
皆が待つ地上に戻ったら、必ず……。
抱き締め合うふたつの機体が流れ星となって故郷へと帰還する。