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第8章 Never Say Never

　かくして人類は再び取り戻した。

　地上を。

　空を。

　天に輝く星たちを。

　果てしなく広がる大銀河。さんざめく光の下、小高い丘に教会の鐘が響き渡る。

　白いドレスを纏ったケイが、バージンロードを静かに進む。その先に待つのはタキシード姿の月神太陽。照れくささを精一杯隠そうとして真面目な顔が引きつり気味だ。

（やっぱり、太陽さんて……可愛い）

　ケイもまた俯いてウェディングブーケで笑みを隠す。

――汝、その健やかなるときも、病めるときも、 喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、 これを愛し、これを敬い、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか。

「……誓います」

　集まった人々が祝福の声を上げる。
　スミレが、英瑠が、皆が笑っていた。堅苦しい儀式が終わり、夜空を見渡せるガーデンでのパーティとなる。