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パラダイスパレスの淫らな晩餐
第1章 奇妙な豪華ホテル
凝ったレリーフではあるが、古代文字などではない。普通に現在リンデーンでも使われている文字だった。これは学のないキオでもなんとか読めた。
「リ……ゾート……ホテル? なあ、リゾートホテルってなんだ?」
「……景勝地に建てられる宿泊施設のことね。わかりやすく言えば宿屋よ。ただ、泊まるのは王族や貴族、あとは……富豪だから、普通の宿屋より高級な造りになっているわ……そうねえ、貴女が今までに泊まったことのある一番良い宿屋の千倍ぐらい高級なお部屋を……想像できるかしら」
「いや、まったくできねー。でも……ふーん、じゃあ古代の宿屋ってことか」
「ううん……そうとは限らないわよ。確かに建築様式は古代のものだけど、なんだか今でも使われているような気配があるもの。もしかすると……」
「ヘヘッ……こんな最果てのサバンナに貴族様でも泊りに来るっての?」
ありえなさそうなシチュエーションを思い描いてキオが笑う。
「うーん、それは私にもわからないけれど……」
「まあ、やっぱり中に入ってみるしかないってことだな!」
「そうね……でも、慎重に行くのよ。よくって?」
「まあーかしときぃー!」
緊張感のない返事に肩を竦めつつも、エヌフィーヌはそれ以上文句を言わずにキオに続いてホテルの門をくぐった。
「リ……ゾート……ホテル? なあ、リゾートホテルってなんだ?」
「……景勝地に建てられる宿泊施設のことね。わかりやすく言えば宿屋よ。ただ、泊まるのは王族や貴族、あとは……富豪だから、普通の宿屋より高級な造りになっているわ……そうねえ、貴女が今までに泊まったことのある一番良い宿屋の千倍ぐらい高級なお部屋を……想像できるかしら」
「いや、まったくできねー。でも……ふーん、じゃあ古代の宿屋ってことか」
「ううん……そうとは限らないわよ。確かに建築様式は古代のものだけど、なんだか今でも使われているような気配があるもの。もしかすると……」
「ヘヘッ……こんな最果てのサバンナに貴族様でも泊りに来るっての?」
ありえなさそうなシチュエーションを思い描いてキオが笑う。
「うーん、それは私にもわからないけれど……」
「まあ、やっぱり中に入ってみるしかないってことだな!」
「そうね……でも、慎重に行くのよ。よくって?」
「まあーかしときぃー!」
緊張感のない返事に肩を竦めつつも、エヌフィーヌはそれ以上文句を言わずにキオに続いてホテルの門をくぐった。