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シミュレーション仮説 (旧作)
第9章 ある日、信二に映画の仕事が入ってきた。
 スカートから手を離せば、信二の手がスカートを捲り上げようとし、慌ててスカートを押さえれば、無防備な胸を揉みしだかれる。
 
 片手で胸を守り、片手でスカートを守る。
 そんな中途半端で勝ち目のない戦いを香澄は、それでも必死に戦ったが、ついに信二の手がTシャツを捲り上げた。

 Tシャツの下には黒のチューブトップ。
 撮影時に、高校の制服である、白のブラウスから下着が透けて見えないようにとの配慮からだろう。
 体にぴったりと密着するチューブトップに胸が窮屈そうに収まっている。

 信二はチューブトップの胸の部分を掴み、力任せに引き下ろした。

「いやぁっ!」

 ぷるん、と音さえ立てそうな張りのある胸が零れ落ちる。
 
「あれ、香澄ちゃんて、こんなに胸大きいんだ。普段隠してるの?」
「見ないで…っ!」
「ああ、香澄ちゃん清純派だから。胸が大きいイメージがつかないようにしてるんだね」

 香澄の胸は、手のひらに収まりきらないくらいの大きさ。
 乳輪はいやらしい形に乱れ、乳首は信二の責めに負けて、ぷっくりと勃っている。

 その胸を揉み、吸い付く。
 わざと音を立てて乳首を吸うと、香澄は恥ずかしそうに身を縮ませる。
 それでも、舌が触れるたび、歯で甘く噛まれるたび、ビクビクと体を震わせる。

「あっ…んんっ! いや…んぁっ!」

 不意に、鈍い痛みが胸に走った。

 恐る恐る目を開けると、信二の卑猥な笑顔が目に入る。
 信二は香澄の乳房に吸い付く。途端に痛み。

 信二の吸い付いた後に、赤く痕が残っている。
 また力を込めて吸われ、痛みが走り、痕が残る。

 信二は香澄の胸に、転々とキスマークを残す。

「清純派の女優さんが、こんなに胸にキスマーク残してたら、大スキャンダルだね」

 面白そうに笑いながら、唾液に濡れた痛々しい赤い痕を見せる胸を、信二はカメラに収めていく。
 
「もっと見えるところにもしようか? 首筋とか」
「そ、それは…」
「明日からの撮影困っちゃうね」
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