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愛玩男奴 お兄ちゃん
第2章 お兄ちゃんを調教ね
 ああっ、玲子さん……何て酷い事を言うんだろう。あの優しい、思いやりある言葉をくれた玲子さんはそこにはいなかった。調教師。今の玲子さんはお仕事をするプロの顔をしていた。

 私がブリーフに触れると、お兄ちゃんは目を閉じた。その心の内を考えると私まで辛くなる。あ、ああ、ああああ、お兄ちゃん。ごめん、ごめんなさい! 私のせいで……。

 ゆっくりと露わになるお兄ちゃんのアソコ。それはしっかりと上を向いていた。じゃあ、やっぱり……。お兄ちゃんは私で……。

 お兄ちゃんは見上げる私と目を合わそうとしない。全裸にされたまま、玲子さんのほうをじっと見つめていた。

「なかなか、いいわ」

 プロらしく、玲子さんがお兄ちゃんの全身を観察する。

「鍛えてあるわね……それに、ここも。サイズが全てじゃないけど、やっぱりある程度の見栄えは欲しいから。ここだけの話、やっぱり大きい方を選ぶお客様が多いの。素敵よ」

 お兄ちゃんが褒められてる。嬉しい事ではないけれど、少し安心したし、複雑な誇らしさがあった。

「……お礼の言葉は?」

 玲子さんがお兄ちゃんに促す。

 ようやく開いたお兄ちゃんはの口から出て来たのは、少しかすれた声だった。

「ありがとう、ございます」

 無機的な、心からではないのがありありとした感謝の言葉。
 それでも玲子さんは全く気にしたそぶりを見せず、平然と続ける。

「そうよ、そうやって褒めてもらったり、何かをしてもらったらすぐにお礼。次からは言われなくてもするのよ。つぐみちゃん、お兄ちゃんがお礼を忘れていたら、すぐに言わせるのよ」

 そんなの嫌だ。でも、それが私の仕事。

「……わかりました」

 お兄ちゃんがボソッと呟く。
 そして付け加える。

「教えて頂きありがとうございます」

「アハッ! 呑み込みが早いじゃない! 素晴らしいわ」

「ありがとうございます」

「その調子よ。あなた、頭がいい子なのね……素質あるわ。男奴は馬鹿じゃなれないの」
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