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愛玩男奴 お兄ちゃん
第2章 お兄ちゃんを調教ね
お兄ちゃんの馬鹿ぁ……。なんで、なんで、こんなこと……。
お兄ちゃんの姿が滲んでぼやける。涙が止まらなかった。泣いたらお兄ちゃんが心配するから、必死で泣き声だけは上げないようにしたけれど、溢れ出すのを止められない。
「いいよ、お兄ちゃん――」
そう言って、私はお兄ちゃんの前に立つ。
玲子さんが私にこの役目を任せるのは、せめて私たちの手で終わりにさせてあげようという思いやりなんだと思う。それは多分、お兄ちゃんにもわかっていた。
私を見つめるお兄ちゃん。もう、その瞳の中の私は妹じゃない。
「首輪を……おつけ下さい」
「――つけてあげる」
そっと、痛くしないように。胸の痛みはどうしようもないから。
私の手がお兄ちゃんを男奴にしてゆく。
右の手首。左の手首。優しく、慈しむように、名残惜しむように、鎖で繋いでいった。
そして囁く。
「……お礼は?」
「ありがとうございます。ご主人様」
お兄ちゃんは、これでもう、男奴。
さっき玲子さんに言ったお礼とは全く違って聞こえるお礼の言葉。私はまだ涙を流しながら、それでも微笑みを浮かべてお兄ちゃんの頬に両手をあてる。
「よく……言えました」
「ありがとうございます……ご主人様」
わかるよ。お兄ちゃんが何を伝えたいか。私はちゃんとわかっているよ!
生きて行こう。二人で。
お兄ちゃんの姿が滲んでぼやける。涙が止まらなかった。泣いたらお兄ちゃんが心配するから、必死で泣き声だけは上げないようにしたけれど、溢れ出すのを止められない。
「いいよ、お兄ちゃん――」
そう言って、私はお兄ちゃんの前に立つ。
玲子さんが私にこの役目を任せるのは、せめて私たちの手で終わりにさせてあげようという思いやりなんだと思う。それは多分、お兄ちゃんにもわかっていた。
私を見つめるお兄ちゃん。もう、その瞳の中の私は妹じゃない。
「首輪を……おつけ下さい」
「――つけてあげる」
そっと、痛くしないように。胸の痛みはどうしようもないから。
私の手がお兄ちゃんを男奴にしてゆく。
右の手首。左の手首。優しく、慈しむように、名残惜しむように、鎖で繋いでいった。
そして囁く。
「……お礼は?」
「ありがとうございます。ご主人様」
お兄ちゃんは、これでもう、男奴。
さっき玲子さんに言ったお礼とは全く違って聞こえるお礼の言葉。私はまだ涙を流しながら、それでも微笑みを浮かべてお兄ちゃんの頬に両手をあてる。
「よく……言えました」
「ありがとうございます……ご主人様」
わかるよ。お兄ちゃんが何を伝えたいか。私はちゃんとわかっているよ!
生きて行こう。二人で。