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愛玩男奴 お兄ちゃん
第3章 丈を調教なさい
「つぐみちゃん、丈を調教なさい」
玲子さんに言われて、思わず私はたじろいだ。
「え……。で、でも、どうやってすれば……」
いきなり言われても、調教なんてどうすればいいのかわからない。ついさっき、玲子さんだって言ったばかりだ。私はまだ調教師の見習いですらない飼育員レベルだって。
「ウフフ、大丈夫。丈、あなたがリードするのよ」
「かしこまりました、玲子様……」
鎖をその身につないだ丈さんが、長い脚を折って床に膝をつく。
「さて、お兄ちゃんはこっち。いらっしゃい。地下の別室で繋いであげる」
玲子さんはもうそれ以上私には構うことなく、お兄ちゃんを連れて行こうとする。
「……お兄ちゃん」
「つぐみ……」
交わされる私とお兄ちゃんの心配そうな眼差し。玲子さんについて広間を出て行くお兄ちゃん。遠ざかっていく一歩一歩が、私にはものすごい距離のように感じられた。もう会えなくなるような、そんな思いがよぎる。寂しさで泣いてしまいそう……と思った時にはもう涙が零れていた。
「つぐみちゃん、泣かないで」
丈さんに優しく声を掛けられて、ハッと我に返る。そして、玲子さんの指示を思い出す。そうだった。泣いて要る場合なんかじゃない。ここで生きて行くって私は決めたんだ。
「あ、すいません。丈さん……調教……するんですよね」
「……そうだよ」
「あのっ……よ、よろしくお願いしますっ」
これから調教する相手に対して変な挨拶だ。我ながらそう思った。案の定、丈さんがクスッと笑い、私は耳まで真っ赤になった。
玲子さんに言われて、思わず私はたじろいだ。
「え……。で、でも、どうやってすれば……」
いきなり言われても、調教なんてどうすればいいのかわからない。ついさっき、玲子さんだって言ったばかりだ。私はまだ調教師の見習いですらない飼育員レベルだって。
「ウフフ、大丈夫。丈、あなたがリードするのよ」
「かしこまりました、玲子様……」
鎖をその身につないだ丈さんが、長い脚を折って床に膝をつく。
「さて、お兄ちゃんはこっち。いらっしゃい。地下の別室で繋いであげる」
玲子さんはもうそれ以上私には構うことなく、お兄ちゃんを連れて行こうとする。
「……お兄ちゃん」
「つぐみ……」
交わされる私とお兄ちゃんの心配そうな眼差し。玲子さんについて広間を出て行くお兄ちゃん。遠ざかっていく一歩一歩が、私にはものすごい距離のように感じられた。もう会えなくなるような、そんな思いがよぎる。寂しさで泣いてしまいそう……と思った時にはもう涙が零れていた。
「つぐみちゃん、泣かないで」
丈さんに優しく声を掛けられて、ハッと我に返る。そして、玲子さんの指示を思い出す。そうだった。泣いて要る場合なんかじゃない。ここで生きて行くって私は決めたんだ。
「あ、すいません。丈さん……調教……するんですよね」
「……そうだよ」
「あのっ……よ、よろしくお願いしますっ」
これから調教する相手に対して変な挨拶だ。我ながらそう思った。案の定、丈さんがクスッと笑い、私は耳まで真っ赤になった。