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愛玩男奴 お兄ちゃん
第5章 こんなの嫌だ……
※ ※ ※
それからどれぐらい私は愛留を抱きしめていたのだろう。ついに扉が開き、玲子さんが姿を現した。挿し込んだ光が私たちを照らす。
愛留は少し癖のある長めの巻き毛の持ち主で、そしてやはり、あどけない天使のような幼い顔をしていた。
「上へあがって、つぐみちゃん。少しお話をしましょう」
うずくまって愛留を抱きしめる私の姿には何も触れず、玲子はそれだけを言う。
「はい……」
そう言って立ち上がろうとする私にすがるような愛留の大きな黒い瞳。
「ごしゅじんさま……」
「また……来るからね」
どうしてそんな約束を口に?
これから私は追い出されるかもしれないのに。再び闇の中に呑まれていくどこか儚げな愛留の姿を見ながら、私は思った。
※ ※ ※
「すいませんでした」
玲子さんの私室らしき部屋に通された私は開口一番謝罪した。解雇、追放……そんな心配がぐるぐると頭の中を駆け廻る。
でも、返事は意外にも暖かい励ましの言葉だった。
「フフッ……初日だからね。あんなものよ。さあ、掛けて。丈に紅茶を淹れさせてるから。今日は一日、お疲れ様」
そう言われて、玲子さんにすすめられるままソファに身を落ち着ける。
「でも……調教師失格だって」
「馬鹿ね、男奴の前で言う事なんか真に受けちゃダメよ。全て調教のネタなんだから」
それからどれぐらい私は愛留を抱きしめていたのだろう。ついに扉が開き、玲子さんが姿を現した。挿し込んだ光が私たちを照らす。
愛留は少し癖のある長めの巻き毛の持ち主で、そしてやはり、あどけない天使のような幼い顔をしていた。
「上へあがって、つぐみちゃん。少しお話をしましょう」
うずくまって愛留を抱きしめる私の姿には何も触れず、玲子はそれだけを言う。
「はい……」
そう言って立ち上がろうとする私にすがるような愛留の大きな黒い瞳。
「ごしゅじんさま……」
「また……来るからね」
どうしてそんな約束を口に?
これから私は追い出されるかもしれないのに。再び闇の中に呑まれていくどこか儚げな愛留の姿を見ながら、私は思った。
※ ※ ※
「すいませんでした」
玲子さんの私室らしき部屋に通された私は開口一番謝罪した。解雇、追放……そんな心配がぐるぐると頭の中を駆け廻る。
でも、返事は意外にも暖かい励ましの言葉だった。
「フフッ……初日だからね。あんなものよ。さあ、掛けて。丈に紅茶を淹れさせてるから。今日は一日、お疲れ様」
そう言われて、玲子さんにすすめられるままソファに身を落ち着ける。
「でも……調教師失格だって」
「馬鹿ね、男奴の前で言う事なんか真に受けちゃダメよ。全て調教のネタなんだから」